お祝いをいただいたら内祝いを贈るという習慣が古くからあります。結婚祝いや出産祝い、快気祝いといったさまざまなお祝いがありますが、どのような贈り物をお返しすればよいのでしょうか。
今回は内祝いに関する基礎知識や、シーン別ののしの書き方、内祝いにふさわしい贈り物を紹介します。内祝いを贈る予定のある方はぜひ参考にしてみてください。
1.内祝いとは?基本を押さえよう
現在ではいただいたお祝いに対して、内祝いとして贈り物をお返しするのが一般的です。しかし元々内祝いとお返しでは少しニュアンスが異なりました。こちらでは、内祝いとお返しの違い、内祝いの種類と贈るタイミングについて解説します。
内祝いとお返しの違い
内祝いとは、結婚や出産といったおめでたいことがあったとき、親族や友人からいただいたお祝いのお礼として品物を贈ることを指し、元々は「幸せのお裾分け」という意味合いがあります。
一方、お返しは、贈り物を受け取ったときに、感謝の気持ちを示すもので、お祝い事に限りません。
内祝いの種類
内祝いの種類はさまざまです。こちらでは、主な内祝いの種類を紹介します。
・結婚内祝い
ご祝儀に対する内祝いは、披露宴の引き出物や食事が該当し、基本的には別途贈る必要はありません。ただし、披露宴に参列しない方や披露宴を開催しないときにご祝儀をいただいた場合、内祝いとして感謝の気持ちを伝えましょう。
・出産内祝い
出産祝いに対するお返しとして「出産内祝い」を贈ります。通常、内祝いののしには世帯主の名前を書きますが、出産内祝いは赤ちゃんの名前を記しましょう。以前は、のしに世帯主の名前を書き、赤ちゃんの名前を記した命名札を添えていましたが、現在ではのしに赤ちゃんの名前を記すのが一般的になりました。
・新築内祝い
家を新築したときにいただいたお祝いに対し、感謝の気持ちを表すために、家に招いておもてなしをするケースがあります。高額な贈り物をいただいたときや、お祝いをいただいたものの遠方のためお招きできないときは、内祝いを贈るのが一般的です。
・快気祝い
お見舞いをいただいたときは、病気の治癒後2週間ほど過ぎてから快気祝いを贈るのが一般的です。ただし、まだ完全に回復していない場合、快気祝いや快気内祝いではなく、お礼としたほうが適切です。
内祝いを贈るタイミング
内祝いを贈る時期は、お祝いを受け取ってから1か月以内が基準です。いただいた時期が早かったり、多忙だったりと事情があっても、2か月以内には贈りましょう。
1か月以上の間が空く場合、取り急ぎお礼の連絡を入れてから、内祝いの用意を進めます。つながりを大切にするためにも、感謝の気持ちを伝えることが大切です。
内祝いの費用目安は半額?1/3?
お祝いの種類により異なりますが、内祝いの費用は1/3から半額程度が目安です。多くても半返し程度にとどめ、贈られた額を上回らないようにしましょう。例えば、1万円のお祝いをいただいた場合、3,500~5,000円、5000円のお祝いに対しては1,700~2,500円前後の品物を贈ります。
ただし、10万円以上の高額なお祝いや、親族から100万円を超えるお祝いをいただいた場合、この限りではありません。また、知人から1,000円程度のお祝いをいただくなど、半返しが必ずしも適切でないパターンは複数あります。
いずれにしても贈り主の気持ちを考えて、感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。
2.【シーン別】内祝いを贈るときのマナーは?のしの書き方と水引
お祝いが届いたら、まずは電話やメール、手紙でお礼をするのがマナーです。お祝いに対する喜びや感動をお礼として伝えましょう。
内祝いを贈るときは、のしや表書きに注意が必要です。水引は、何度あってもよいおめでたいお祝いには蝶結び、一度きりでよいこと(結婚や病気など)は結び切りにします。
お祝いのシーン | のし上 | 水引 | のし下 |
結婚内祝い | 寿、内祝 | 紅白、金銀の結び切り | 新郎新婦の名前 |
出産内祝い | 出産内祝い、内祝 | 紅白の蝶結び | 赤ちゃんの名前 |
新築内祝い | 新築内祝、内祝 | 紅白、金銀の蝶結び | 家長の名前、一家の名字 |
快気内祝い | 快気内祝、お見舞お礼 | 紅白の結び切り | 快気した方の名前 |
3.内祝いを贈るときに気をつけたいポイント
いただいたお祝いに対して、うれしかった気持ちや感謝の心を示すのが内祝いです。「内祝いは不要」といわれても、お礼として品物を贈るケースは少なくありません。ただし、中には内祝いにふさわしくない品物もあるため、気をつけたいポイントをチェックしましょう。
お返しであることを伝えない
内祝いは、喜ばしい出来事のお裾分けとして贈られていた本来の意味とは違い、お祝いに対して感謝を返す意味で贈ることが一般的になってきました。お返しと明言してしまうと、ただ単に渡したものに対して返しただけと捉えられる可能性があり、感謝の気持ちが伝わりにくくなります。
ありがたいという気持ちを込めて相手に喜んでもらえるような品物を選び、お返しであることを伝えず内祝いとして贈りましょう。
子どものお祝いに対する内祝いは不要な場合も
子どもの成長に関わるお祝いには、内祝いが不要という考え方があります。出産祝いや、初節句・七五三・入園・入学が該当し、親しい身内からは「内祝いは不要」と直接いわれる場合があるかもしれません。
しかし、感謝の気持ちを伝えるため、内祝いの代わりにちょっとした贈り物をする方もいます。相手との関係性を考え、贈り物をどうするのが適切なのか考えましょう。
避けたほうがよいNGな贈り物
内祝いには避けたほうがよい品物があります。お互いに不快な思いをしないように、注意して贈り物を選びましょう。
日本では忌み数字といわれる「9(苦)」「4(死)」を連想させるものは避ける傾向にあります。読み方に「9」と「4」を含む「くし」や、9個入り・4個入りの品物は避けるほうがよいでしょう。
結婚内祝いでは、きれいに分けられる「偶数」も喜ばれません。関係を切るイメージがある刃物や「手布(てぎれ)」を連想させるハンカチもNGです。目上の方に贈る場合、足で踏む履物(靴や靴下・スリッパ)も避けましょう。
弔事があったときは贈る時期に注意
弔事があったときは、内祝いを贈るタイミングに注意します。たとえ同時期に弔事があっても、内祝いは贈るのがマナーとされます。
喪中の場合、喪が明ける四十九日以降に内祝いを贈りましょう。四十九日までは故人の冥福を祈る大切な期間でもあり、内祝いを贈るのは避けるのが一般的です。
4.内祝いにふさわしい贈り物とは?
こちらでは、内祝いにぴったりな贈り物のアイデアを紹介します。相手のライフスタイルを考えながら品物を選びましょう。「甘い物が好きか」「お酒が飲めるか」といった嗜好を考慮することが、喜んでもらえる贈り物選びのポイントです。
食べ物や日用品などの「消え物」がよく選ばれている
内祝いでよく選ばれるのは、食べ物や日用品といった「消え物」です。焼き菓子の詰め合わせや調味料・乾物・特産品・コーヒーセット・調味料のような、比較的日持ちがする食べ物がふさわしいでしょう。
日用品であれば、上質なタオルや洗剤・バスグッズのような生活雑貨が人気です。普段使いできる品物は、もらった方の負担にもなりません。
相手に喜ばれるものを選ぼう
お子さまがいるご家庭には、焼き菓子の詰め合わせや飲み物のセットが喜ばれます。ご家族が多い場合、食事の準備が楽になるような調味料や食材が重宝するかもしれません。
単身世帯であれば、大容量の食料品より質の高い日用品のほうが贈り手の気配りを感じられるでしょう。相手の生活スタイルや好みを考慮し、贈る相手に合わせて品物を選ぶことが大切です。
内祝いにおすすめの贈り物
形式的に内祝いを贈るのではなく、相手に喜ばれる品物を選びたい方に向けて、おすすめの贈り物を紹介します。
食品であれば、お菓子の詰め合わせやおしゃれなクッキー缶、カラフルなゼリーがおすすめです。常温保存が可能で日持ちがする品物は、時期を選ばず気軽に贈れます。お茶のセットやコーヒーギフトといった飲み物も、家族構成にかかわらず喜ばれるでしょう。
上質なタオルやキッチン用品も、もらってうれしいアイテムです。品物に迷ったときは、カタログギフトを贈るのもよいでしょう。さまざまな価格帯があるため、内祝いの予算に合わせて選べます。
5.まとめ
内祝いとは、主に喜ばしい場面でいただいたお祝いに対して、感謝の気持ちを込めて贈り物をお返しすることです。結婚内祝いや、新築内祝い・快気祝いがあり、それぞれにマナーが存在します。お祝いを受け取ってから1か月以内を目安に贈りましょう。
内祝いにふさわしい贈り物として、食べ物や日用品のような「消え物」がよく選ばれています。贈る相手のライフスタイルや家族構成に合わせて、喜んでもらえる品物を選びましょう。
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