カヌレとは、自宅用としても手みやげ用としても人気の焼き菓子です。
見た目もおしゃれなことから、SNS映えするお菓子としても注目されていますよね。洋菓子店だけでなくコンビニでも見かけるようになったカヌレですが、みなさんはどこの国で生まれたお菓子なのかご存知ですか?
今回は、再ブーム到来中の人気焼き菓子「カヌレ」の特徴や種類、再び人気に火がついた理由、カヌレをおいしく食べるコツを紹介していきます。
カヌレのお供にぴったりの飲み物やペアリングもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.カヌレとは?特徴や発祥を紹介
身近なスイーツでありながら、意外と知られていないカヌレの特徴や発祥の地、これまでの歴史について解説します。
また、カヌレの型の種類やそれぞれの焼き上がりの違いについてもまとめてみました。
カヌレの特徴
カヌレとは、卵黄やバター、牛乳、砂糖、ラム酒やバニラを主な材料とする焼き菓子のことです。
カヌレという名前の由来は「溝のついた」という意味のフランス語canneléで、その名のとおり、外側に溝のような模様がついているところが特徴です。
また、蜜蝋を使用するのも特徴で、外はカリッと中はもっちりとした独特の食感に、優しい甘味がふんわりと口に広がります。
カヌレの発祥はフランス
名前からも分かるように、カヌレの発祥の地はフランス・ボルドー地方です。カヌレの正式名称も発祥の地にちなんでカヌレ・ド・ボルドー(Cannelé de Bordeaux)といいます。
フランス、特にボルドーではカヌレの老舗専門店も多くあり、時代を超えて今でも多くの方に愛されているようです。
カヌレの歴史
カヌレの歴史については、フランス革命の混乱の最中に資料が失われたようで、いまだに謎となっている部分も多いようですが、16世紀頃にボルドー女子修学院で生まれたという説が有名ですのでご紹介します。
ボルドー地方はワインの産地としても有名ですが、ワインづくりでは沈殿物を取り除くときにたくさんの卵白を使用するようで、大量の卵黄が余ってしまうため、余った卵黄を活用するために、卵黄をたくさん使用するカヌレが作られることになったのだそうです。
カヌレ型の種類
カヌレ型には実は様々な材質のものがあり、使われている素材によって以下のような種類に分かれています。
・鉄製:熱伝導率の高い鉄にテフロン加工を施した型。型離れしやすいのが特徴です。
・銅製:鉄よりもさらに熱伝導率の高い銅を使った型。本格派に好まれ、プロも愛用しています。
・ステンレス製:丈夫でサビに強いのが魅力です。ただし型離れがやや悪いので、内側にバターなどを塗る必要があります。
・アルミ製:鉄・ステンレスより熱伝導率が高い他、ゼリー型としても使用することができます。ただ材質がデリケートなので扱いには注意が必要です。
・シリコン製:柔らかく、型離れしやすいところが特徴です。熱伝導率が低く焼き目や溝をつけにくいため、外皮のカリッとした食感が出にくくなっています。
2.再ブーム到来!カヌレが人気の3つの理由
実は、カヌレが最初に日本で人気を集めたのは1990年代後半のことでした。
その後しばらくしてブームは落ち着きましたが、2020年代になった今、再び人気が再燃しているんです。
なぜ再びブームになったのか、その理由を探ってみました。その中から3つご紹介します。
SNSで映えるスイーツとして人気
サイズが小さめでころんとしてかわいらしいカヌレは、SNS映えするスイーツとして人気を集めました。カリッと焼き上がったカヌレは、艶々として見た目にもおいしそうですし、見た目もおしゃれですよね。
また、最近では多くの洋菓子店でカヌレを販売していることから、数店舗・数種類のカヌレを食べ比べするのもトレンドとなっていましたね。
アレンジ商品も多数登場
最近では昔ながらの伝統的なカヌレをベースに、様々なアレンジを加えた商品もたくさん販売されています。
例えば、抹茶やチョコレートなど様々なフレーバーや、上部のくぼみにフルーツやナッツ、クリームを飾ったりとアレンジしたものなど、いつもとひと味違うカヌレを楽しみたい方に人気となっています。
アレンジ商品は見た目もおしゃれで華やかなものが多いので、手みやげ用としても喜ばれているようです。
上品な味わいと独特の食感
カヌレは、見た目は特徴的ですが、材料はシンプルなので、どこか懐かしさのある優しく上品な味わいが魅力となっています。
また、生地にラム酒やバニラなどを使って香りつけしているので、奥深い風味に仕上がっているのも人気の秘密。甘すぎるお菓子は苦手という方にも喜ばれることも多いため、手みやげやパーティの持ち寄りスイーツとしても注目されています。
さらに、味わいだけでなく独特の食感に魅了される方もたくさん。外はカリッ、中はもっちりの絶妙なバランスはやみつきになります。
3.カヌレをおいしく食べるコツ
買ってきたカヌレをよりおいしく食べたいときは、食べる前にひと一工夫加えてみるのもおすすめです。
ここでは自宅で簡単に実践できる、おいしい食べ方のコツを3つご紹介します。
電子レンジで温める
電子レンジで温めると生地が柔らかくなり、ぷるっとした食感を楽しめます。
耐熱容器にカヌレをのせてふんわりとラップを掛けて軽く温めます。加熱することでバターやバニラの香りがさらに際立つところもうれしいポイントですね。
ただ、温めすぎると水分が飛んで硬くなってしまうので温めすぎないように注意が必要です。また、温めてから時間が経つと生地が硬くなってしまうので、すぐに食べるようにしましょう。
冷蔵庫で冷やす
さっぱりした味わいを楽しみたい方は、冷蔵庫で冷やす方法もおすすめです。常温や加熱して食べたときよりも甘さが控えめになるので、食事の後のデザートなどにぴったりです。
冷蔵庫に入れるときは、1つずつラップに包むのがポイント。裸のまま入れると、水分の蒸発やにおい移りの原因になるのでご注意ください。
トースターでリベイクする
外皮のカリッと感をより楽しみたい方は、トースターでリベイクするのがおすすめです。 焦げないようにアルミホイルをふんわりかぶせてトースターで軽く焼き、少し置いて粗熱をとってからいただくと、外側の生地のカリッとした食感が増し、焼き立てに近い食感が楽しめます。さらに、焼き立てのような香ばしさや、バターなどの素材の風味もぐっと引き立ちますよ。
カヌレに合う飲み物・ペアリングを知ろう♪
ペアリング(フードペアリング)とは、食べ物や飲み物の味や香りから、お互いの良さを引き出しあう組み合わせをいいます。
カヌレの場合、生地の甘さを優しく包み込んでくれるミルクティーやカフェオレとの組み合わせがおすすめです。
また、お酒がお好きな方にぜひおすすめしたいのが赤ワインとのペアリングです。カヌレ発祥の地、フランス・ボルドーの特産品である赤ワインなら相性は間違いないですね。ボルドーでもよくカヌレと赤ワインとのペアリングが楽しまれているようです。特別な記念日に、食後のおしゃれなデザートとして。少し大人なペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
4.人気の焼き菓子「カヌレ」を食べてみよう!
カヌレは、優しく上品な味わいと独特の食感、そしてSNS映えするかわいくておしゃれな見た目が人気のスイーツです。
いつものおやつにはもちろん、特別な日のデザートや大切な方への手みやげに、ぜひカヌレを試してみてはいかがでしょうか。
エーデルワイスでは、ノワ・ドゥ・ブール、ビスキュイテリエ ブルトンヌ、ル ビアンの3つのブランドで、それぞれこだわりのカヌレを提供しています。
お菓子の一番「おいしい」瞬間をお届けする『ノワ・ドゥ・ブール』のカヌレは、小麦粉、卵、砂糖、発酵バター、牛乳、ラム酒など材料はいたってシンプルですが、選び抜かれた道具とパティシエが加えるひと手間により、素朴ながらも味わい深いおいしさを楽しめるのが特徴です。
蜜蝋を薄くコーティングした銅型に生地を流し込み高温で長時間焼き上げることでカラメル化した表面はぱりっと香ばしく、しっとりした中身とのバランスが絶妙です。
店舗に併設されたオーブンから提供する焼きたてのカヌレをぜひどうぞ。
フランス・ブルターニュのおいしさをお届けする焼き菓子専門店『ビスキュイテリエ ブルトンヌ』のカヌレは、カスタード生地にほのかなラム酒とバニラの香りをつけた正統派のおいしさです。
銅型を使用しており、蜜蝋をコーティングしてじっくり焼き上げているので、外側はカリッ、中身はもっちりとした、しっかりとコントラストのある食感がお楽しみいただけます。
併設厨房のオーブンから焼きたてをお出ししている贅沢なカヌレは、オープン以来のファンもたくさんいるんですよ。
フランス・ブルターニュで親子3代にわたり受け継がれてきたブーランジュリー 『ル ビアン』のカヌレは、他の2ブランドよりも大きめに焼き上げているため、内側の生地の比率が高くしっとり、もっちり感を一層お楽しみいただけるのが特徴です。外皮はしっかり香ばしく焼き上がっていますが、「カヌレは少し柔らかめが好み」という方にぴったりです。
こだわりの配合で焼き上げたカヌレはブラックラムの風味がほのかに香りながらも、多くの方が食べやすい味わいに仕上がっています。
ブランドによってこだわりが異なり、味わいや特徴に少しずつ違いがあります。カヌレの魅力をもっと楽しみたい方は、色々なカヌレを食べ比べて、お気に入りを見つけてみてください。