エーデルワイスのあゆみ|半世紀以上にわたる歴史と展開するブランドの特徴や魅力をご紹介

この記事をシェアする

わたしたちエーデルワイスは、1966年創業の洋菓子・パンメーカーです。
兵庫県に拠点を置き、「お菓子を通してたくさんの人に幸せをお届けしたい」をコンセプトに、55年以上にわたってこだわりのお菓子とパンをお届けしてきました。
エーデルワイスのことを初めて知った方や、このブランドのことは知っているけど会社のことはあまり知らない、という方には「他の洋菓子メーカーと何が違うの?」「いくつもブランドがあるけど、それぞれの違いは?」と疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、わたしたちエーデルワイスがあゆんできた歴史や、わたしたちが展開する洋菓子とパンの7つのブランドができるまでの経緯や想いについて少しだけ詳しくご紹介したいと思います。わたしたちのことやブランドごとの魅力をもう少し詳しく知っていただくことで、気になるブランドや商品に出会っていただければ幸いです。

1.エーデルワイスのあゆみ

エーデルワイスは1966年(昭和41年)に、兵庫県尼崎市で創業しました。当時、現社長の比屋根祥行はわずか4歳。創業者である父の比屋根毅が立ち上げた小さな洋菓子店を、現在の形まで成長・発展させるまでの道は決して平坦なものではありませんでしたが、多くのみなさまに支えられ、2016年には創業50周年という節目の年を迎えることができました。
そんなエーデルワイスの歴史とあゆみをご紹介します。

尼崎・立花商店街の7坪の店からスタート

ケーキショップのショーケースとスタッフ

現在でこそ、兵庫県や東京都に複数の工場やオフィスを持つエーデルワイスですが、スタートは兵庫県尼崎市にある立花商店街の一画にあるわずか7坪のお店でした。商店街の外れという立地のせいか、初めのうちはなかなか客足が伸びず経営は窮地に追い込まれました。しかし、「食べてもらえばおいしさが伝わるはずだ」と捨て身の覚悟で無料で配ったお菓子のおいしさが話題を呼び、多くのお客さんにご来店いただくことにつながりました。
さらに、乳業メーカーと共同開発した生クリームを使って作ったオリジナル商品の「生シュー」は大人気となり、徐々に技術のある洋菓子店として評価され注目されるようになりました。

エーデルワイスの技術の基礎となる、本場ヨーロッパとの業務提携・技術提携

国旗を前に握手する2人の男性

エーデルワイスは創業当時からヨーロッパ各地の技術を持った一流の菓子店との技術交流・提携に取り組んできました。
ベルギー王室御用達の菓子メーカー「ヴィタメール社」との業務提携や、スイスの「シュプリングリ社」やドイツの老舗菓子店「ハイネマン」との技術交流・技術者派遣など、当時では海外で修行するパティシエがあまりいなかった時代から、ヨーロッパ各国へパティシエを積極的に派遣し、技術の研鑽はもちろん、現地での新しい素材やお菓子の表現、トレンドなどにふれ感性を高めてきました。今でもエーデルワイスのパティシエたちが研修に赴き、本場ヨーロッパの洗練された菓子作りを学び、菓子作りに生かしています。
同時に、エーデルワイスは創業以来、製菓道具や洋菓子文化を語る貴重な資料などを収集してまいりました。スペキュロスやワッフルなどの菓子型やチョコレート型、お菓子缶など、その数は現在約4,000点にのぼります。それらの道具や美術品は、製菓・製パンの歴史・文化を後世に伝えるための貴重な財産となっています。わたしたちはその貴重な資料の一部をセンターファクトリーの4階に設けた「エーデルワイスミュージアム」で展示しています。一般公開もしており、地域との交流や文化活動に努めています。(※事前予約が必要です)

歴代の受賞歴は850以上。さまざまな洋菓子コンテストで認められる技術力

世界大会でトロフィーを掲げるパティシエ

エーデルワイスを語る際に切り離せないのが「洋菓子コンテスト」の存在です。コンテストは職人たちにとって大いなる研鑽の場。エーデルワイスはこれまで、ジャパンケーキショーや全国の洋菓子コンテストなど毎年数多くの洋菓子コンテストに積極的に参加しており、これまでの受賞歴は延べ850以上に及びます。
国内だけではなく海外の大会にも挑戦し、2009年世界パティスリーでは、商品開発パティシエの野田朋宏が3名の日本チームの一員として選抜され、世界8か国の対抗で日本チームを優勝に導く業績を残しました。
パティシエたちは、コンテストに参加することで、素材に対する深い知識やみずみずしい感性、驚きを生む独創力を日々磨いています。そして、何事にもチャレンジし学び続ける姿勢は、今もエーデルワイスの誇りとしてパティシエたちに引き継がれており、こだわりの菓子づくりに生かされています。

2.アンテノール ~since 1978~

白いお皿に載った苺のデコレーションケーキ

1978年 神戸北野にアンテノール誕生

ひとりの洋菓子職人が、ヨーロッパで出会った洋菓子の素晴らしさに感銘を受け、「日本一の洋菓子をつくりたい」という想いから誕生したアンテノール。
1978年12月、神戸北野町の1店舗からその物語は始まりました。創業当時から「つくりたての美味しさ」にこだわり、現在も可能なかぎり店内厨房から心をこめてお届けしております。たった1つのケーキでも、お客様の唯一無二の思い出をつくることができるお菓子の可能性を信じ、みなさまの笑顔やだんらんのそばにあるパティスリーを目指して、受け継がれた技術や伝統を大切にしながら日々、新しいおいしさを追求しています。

世代を超えて愛されるレモンのタルトのお話

お皿に載ったレモンのタルト

今からおよそ30年前に発売したレモンのタルトも、時代と共に進化をとげて今の形になり、アンテノールを代表するケーキとなりました。当初のカットタイプから、ひとつずつ仕上げる形状に、さらにパイ生地を存在感のあるタルト生地に変更し発売当初にはなかった、レモンピールのアクセントを加えたアーモンドクリームを詰めて焼き上げています。
レモンの甘酸っぱさが特徴のレモンクリームを中心にスポンジを重ね、包み込むようにしぼり上げる生クリームをミルク感豊かなコクのあるレシピにするなど、様々な変化を重ねて現在の「レモンのタルト」となりました。
ドレスのような生クリームは、回転台にのせて1つずつ絞ります。たっぷりと空気を含ませた口どけのよい生クリームを、リズム感のある細かな手の動きで、クルクルと回しながら丁寧にしぼりあげていきます。やさしくふんわりと、美しく仕上がるように心をこめて。
「お菓子を通してたくさんの人に幸せを届けたい」。
エーデルワイスを一番に代表するブランドとして、その想いを胸に行き着くところのないおいしさを追求しながら、これからもお客様が笑顔になれるケーキをお届けしていきます。

3.ル ビアン ~since 1982~

バゲットをオーブンから取り出す様子

1982年、日本でル ビアンがオープン

ブーランジュリー ル ビアンは1913年、フランス北西部ブルターニュの恵まれた温暖な気候と大西洋に面した海岸のある自然豊かな街「サン・ブリュー」で誕生しました。親子三代にわたるパン職人であるル ビアン・ミッシェルは、ブルターニュの自然と文化の中で育ちフランス国立パン学校でパンの技術を学んだのち、本格的なフランスパンのおいしさを日本に伝えるため19歳となる1974年に来日し神戸でパンづくりを始めました。 1982年に大阪・梅田阪神百貨店に日本で1店舗目をオープンし、今では12店舗を展開しています。
粉・水・塩・イーストといった素材選び、生地の練りや火加減にこだわった伝統的な製法のフランスパンをはじめ、日本の文化やトレンドを取り入れた新しいスタイルのパンまで、ル ビアンのパンで毎日の食卓をより華やかで幸せなものにしたいという願いのもと、こだわりのパンをお届けしています。

カリッとしたクラスト、ふんわりと柔らかいクラムが魅力のバゲット

バゲットをオーブンから取り出す様子

ル ビアン自慢の味わいである「バゲット」の魅力は、カリッとした歯ごたえのあるクラスト(表皮)と、ふんわりと柔らかいクラム(内層)が醸し出す絶妙なコントラスト。 素材からしっかり吟味し、製法にもこだわって焼き上げるバゲットは、噛みしめるほどに良質な小麦の香りと味わいが広がり、本場のフランスパンのおいしさを余すことなく堪能できます。
中でも、スペシャリテである「バゲット・トラディショネル」は、フランス産の良質な粉と硬水、そしてフランス産のゲランドの塩を使用し、低温で長時間発酵させて焼き上げるこだわりの食感と風味が魅力。また、こだわりのバゲットに日本ならではの素材である明太子をあわせた「めんたいフランス」はル ビアンの人気商品になっています。まずはぜひバゲットで香り高いル ビアンのパンを味わってみてください。

4.ヴィタメール ~since 1990~

花形やハートなど様々な形のチョコレートが集まっている様子

ベルギー王室御用達の老舗ショコラトリー&パティスリー

ヴィタメールは、1910年にベルギー・ブリュッセルで創業した王室御用達の老舗ショコラトリー&パティスリーです。その味は、長らく門外不出といわれていましたが、2代目アンリ・ギュスターヴ・ヴィタメールとエーデルワイスの創業者の、ともに「本物のおいしさ」を追求する職人同士が共感しあって結んだ固い絆により、1990年ついに2号店として日本への出店が実現しました。
チョコレートの本場ベルギーにおいても、ベルギー王室をはじめブリュッセルの人々に愛され、特別な存在感があるヴィタメール。その1つ1つ丁寧に型抜きされる艶やかなショコラやこだわりのケーキたちを大切にお届けしています。

ショコラティエの技術が光る、洗練されたチョコレート

ベルギー・ブリュッセルにあるヴィタメール本店

日本で販売しているヴィタメールのチョコレートは、少しの温度や湿度の変化で風味が変わるほど繊細なため、鮮度の良い状態でお召し上がりいただけるように全て国内でお作りしています。ショコラティエたちが、ベルギー本店での研修によって技術を受け継ぎ生み出される、薄く均一に作られたチョコレートの型がおいしさの秘訣。口の中で、ガナッシュがなめらかにとろけて豊かな風味が広がります。
また、その技術を用いて日本の文化や味覚に合わせたオリジナルチョコレートもご用意しており、ベルギー伝統の味わいと日本オリジナルの味わい、その両方をお楽しみいただけます。ショコラティエの技術が光る、洗練されたヴィタメールのチョコレートをぜひ味わってみてください。

5.ノワ・ドゥ・ブール ~since 2011~

焼きたてのフィナンシェが箱に入っている様子

アトリエからお届けする “お菓子の一番美味しい瞬間”

「ノワ・ドゥ・ブール」とは、フランス語で「小さなバターのかたまり」を意味する名で、おいしさを生み出す原点を大切にするパティシエたちの想いをブランド名に込めて2011年に新宿伊勢丹本店で1号店が誕生したブランドです。
お菓子の作り手であるパティシエたちだからこそ知っている「“お菓子の一番美味しい瞬間”をお届けすること」をコンセプトに、作りたての「フレッシュケーキ」や焼きたての「フィナンシェ」「カヌレ」、時間の経過で味わいが生まれる「レモンのケーキ」や「熟成フルーツケーキ」などシンプルでわかりやすいお菓子たちには、素材選びはもちろんおいしさを生み出す見えないひと手間にこだわりが詰まっています。

ケーキクーラーに載ったレモンのケーキ

店頭に漂うバターの甘い香りが魅力

ノワ・ドゥ・ブールの一番人気といえば、「焼きたてフィナンシェ」!
表面のカリッとした心地良い食感とアーモンドの香り、甘く芳醇な焦がしバターのジュワ~とした味わいは、こだわって選びぬいた素材に手間を惜しまず、おいしさを最大限引き出した、自信を持っておすすめできる一品です。
店頭オーブンで毎日焼き上げるつくりたてならではの贅沢な味わいをぜひご堪能ください。

6.ビスキュイテリエ ブルトンヌ ~since 2012~

ガレットブルトンヌ・フィナンシェなどの焼き菓子

ブルターニュの古き良きおいしさをお届けする焼き菓子専門店

良質な乳製品の産地として知られるブルターニュ。豊かな海と自然に囲まれたこの地は、世界的に有名な〈ゲランドの塩〉の産地でもあり、古くから良質な塩とバターを使った焼き菓子が数多く作られてきました。ブルターニュの郷土菓子は、どれも素朴ながらに驚くほど味わい深いものばかり。それは何よりも素材自身の味わいを大切にして生み出される美味しさです。
店名である〈ブルトンヌ〉は フランス語で「ブルターニュの」という意味。ビスキュイテリエ ブルトンヌでは、その焼き菓子作りに習い、ブルターニュの郷土菓子を中心に日常の中でほっと幸せを感じられるような、美味しい焼き菓子を毎日お届けしています。2012年に阪急うめだ本店に1号店が誕生し、今では新宿・池袋・渋谷にもオープン。大阪・東京で4店舗を展開しています。

店舗厨房から毎日焼きたてのおいしさを

ブルターニュの郷土菓子 ガトー・ナンテ

ビスキュイテリエ ブルトンヌのショーケースの中には、ブルターニュの郷土菓子であるガトー・ナンテ、ガレット・ブルトンヌ、ファーブルトンをはじめ、フィナンシェ、マドレーヌ、ウィークエンドなど、店舗厨房から毎日焼きたて・作りたての焼き菓子が並びます。
中でも、ぜひお召し上がりいただきたいのが「ガトー・ナンテ」です。発酵バターの深いコク、アーモンドの香ばしさが広がる生地をベースに、フルーツやナッツ、ショコラなど様々な素材との組み合わせで織りなされる美味しさを追求したブルトンヌのスペシャリテです。季節ごとの味わいもご用意しております。
また、ざくっほろっとした食感が魅力の「ガレット・ブルトンヌ」も、発酵バターの豊かな風味と卵のやさしい味わい、ふんわりとラム酒の香が広がる自慢の味わいです。
口に入れた瞬間に、幸せなバターの香りにつつまれる、焼き菓子専門店ならではのおいしさをどうぞお楽しみください。

7.HIBIKA ひびか ~since 2017~

白いお皿の上にカラフルなケーキが載った様子

新しい“にっぽんの洋菓子”をつくりたいという想いから誕生

四季菓子の店 HIBIKA ひびかは、「本格的な洋菓子で日本人ならではの新しい洋菓子をつくりたい」という想いから生まれた洋菓子ブランドです。
移ろう四季の情緒を愉しむ、にっぽん人ならではの感性や文化を大切にし、四季折々の旬の味わいを生かしたお菓子作りを追求しています。

すべてのお菓子が季節限定。こころに響く四季折々の洋菓子

HIBIKAでは、「今」しか味わえない季節の美味しさをお届けするため、すべての商品が季節限定。巡る四季の情緒を楽しみながら暮らす、日本人ならではの感性や文化に重きをおき、旬の素材にこだわり、味や香り・食感・色彩・言葉など、五感で愉しんでいただけるようなお菓子作りを目指しています。こころを凛と響かせる、日々を彩る新しい“にっぽんの洋菓子”。それこそがHIBIKAの目指す姿です。

素材のおいしさを引き出す“ひと手間、ふた手間”

椿の花や雪のモチーフを使ったケーキが集まっている様子

洋菓子づくりの基本素材である、生クリーム・卵・小麦粉・砂糖。HIBIKAでは、すべてのお菓子のベースとなる基本素材にこだわります。良い材料には良い産地で育まれた物語があり、ほかの素材との調和を生み出す包容力があり、そのままでも輝ける存在感があります。その素材と向き合い、手間ひまかければかけるほど、素材の味わいは繊細に変化していくもの。その変化の先にある最高のおいしさに出会うために、HIBIKAでは素材の魅力を最大限に引き出す製法にこだわっています。目に見えないところに込めた“ひと手間、ふた手間”が、HIBIKAのにっぽんらしさなのです。

8.Murir / ミュリル ~since 2022~

お皿からチョコレートを手に取る様子

試作を重ねて生まれたオリジナルミルクチョコレート専門店

ミュリルは、ミルクのやさしさとカカオの深み、それぞれが持つ個性や表情を大切に、産地選びから素材の組み合わせや配合など、何度も試作を重ねて生まれたオリジナルミルクチョコレート専門店です。
ミュリルとは、フランス語で熟す、実る、成熟する、熟成する、熟させる、練り上げる、円熟させるという意味。
子供の頃に味わったミルクチョコレートのやさしさはそのままに、熟成した味わいも堪能できるおとなのミルクチョコレートです。

気持ち安らぐ心地よい時間をお届け

お皿の上や袋の中にチョコレートがある様子と箱

ミュリルは、くちどけ、なめらかさ、力強さ、コク、新鮮さ、繊細さ、余韻など、チョコレートに必要なひとつひとつの要素にこだわっています。「ユネスコ生物圏保存地区」内の広大な牧草地で自由に動き回り、ストレスのない環境で育てられた乳牛からいただいた優雅な香りが漂う希少なメドゥミルクとエクアドルのみに生息する固有種アリバ種のカカオ豆を掛け合わせたオリジナルのチョコレートを開発しました。
肩の力を抜いて、ゆったりと。お好みのコーヒーや紅茶とともに、ひとくちで気持ち安らぐ、心地よい時間へ。一人でぜいたくな時間を過ごしたいときや、家族・友人と楽しく過ごしたいときにおすすめのミルクチョコレートです。
Murirと過ごしたい時間は、どんな時間ですか。

9.お菓子を通してたくさんの人を幸せにしたい

創業から半世紀以上にわたって、本物のおいしさを追求し続けてきたエーデルワイス。多くのみなさまの支援のもと、わずか7坪からスタートしたお店は、大きな工場やオフィスを持てるまでに成長することができました。
エーデルワイスは、世界中の全ての人がお菓子を囲んで笑顔になれる未来のため、そんな時代が永遠に続くよう、お菓子を通してたくさんの人たちに幸せになっていただきたいという熱い思いを胸に、常に最高の味を追い求め、新しいことに挑戦し続けてまいります。
これまで培ってきた伝統と、これから積み上げていく新しい発想が織りなすお菓子やパンたち。ぜひ、エーデルワイスと7つのブランドにご期待いただければ幸いです。